2014,02,17, Monday
木造の架構
以前に書いた木造軸組の架構の基本について
住宅を建てたい方の目安になるかな?
二階建て木造在来工法の住宅の場合の構造図の中に
伏せ図と総称される図面があります。
その中に梁と柱をメインに描いた平面図の様な図面
又、立面図のように梁と柱をメインに描いた軸組図
この両者が架構の主な図面です。
二階建て木造住宅の場合 建築士による設計であれば
構造関係は、
審査対象外の為 確認申請書に綴られていないかもしれませんが
一般的には、少なくとも伏せ図はあるはずです。
(図面作成は、設計者かプレカット屋さんが多いでしょう)
この図面から良き悪しきを判断する事は、専門家の仕事ですが
一般の人でも 建てる前により構造的基本に添った計画で
あるかどうか判断出来る事柄を綴ってみます。
最近は、建築雑誌で木造に関する出版物も多くなりました。
その中で伏せ図の描き方というような内容の書籍もあります。
その検討事項のひとつに『柱と壁の直下率を検討する』という内容があります。
(単純に2階の柱と壁の下に1階の柱と壁のある割合を計算するという事)
架構の基本は、四本の柱と四本の梁で構成される直方体で
同サイズのものが積み上がって構成されるもので
その大小の組み合わせにより架構を成立させています。
又、水平力を柱間に筋交い等を設けることにより対抗する構造なので
さらに基本架構に柱と壁が追加されます。
その基本を確かめる手段のひとつとして直下率の検討があるのかと思います。
単純に
一階と二階の間取りが同じになれば安全側の架構になる可能性が
高いと言うことですが
その様なこと アパートでない限り一般住宅では不可能なことです。
クレームを元にしたデータでは、
柱の直下率 50%以上(二階柱の下に一階の柱が半分以上あること)
(二階柱下に一階柱が有る本数 / 二階柱総数)> 50%
壁の直下率 60%以上(二階の壁の下に一階の壁が六割以上あること)
(二階壁下に一階壁がある総長さ / 二階壁総長さ)> 60%
※開口部も壁と見なします。目標値70%以上が理想
あればクレームが少ない傾向になるということらしいです。
(クレームとは、撓み、振動等 生活に支障を生じた事例)
簡略した表現をすると鉛直荷重を素直に柱に伝えているかどうか
により左右されるクレームの有無ということなのですが
耐震性の基本に繋がるものがあると考えます。
つづく
| 建事一考 | 07:24 PM | comments (0) | trackback (0) |
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